更新日:2024/10/29
処遇改善加算の要件、来年度から厳格化
皆様こんにちは^^
今回は処遇改善加算についてのお話です。
介護報酬の処遇改善加算の要件が来年度から大きく変わる事となります。
取得できなくなってしまうことのないよう、事業所・施設は早め早めの対策が必要になります。
皆さんがご活用しやすいよう、余計な情報は入れずにまとめてみました<m(__)m>
◇大幅に変更されるのは「職場環境等要件」
前の通り、事業所・施設の職場環境を良くする取り組みを事業者に求めるものになり、介護職員への処遇改善が単なる賃上げにとどまらないようにする事が狙いとなっています。
◇「職場環境等要件」の具体的な取り組みとして、6区分24項目を規定
区分1 入職促進に向けた取り組み
- 法人の経営理念やケア方針、人材育成方針、その実現に向けた施策・仕組みなどの明確化
- 事業者の共同による採用、人事ローテーション、研修の制度の構築
- 他産業からの転職者、主婦層、中高年など、経験者・有資格者らにこだわらない幅広い採用の仕組みの構築
- 職業体験の受け入れや地域行事への参加など職業魅力度向上の取り組み
区分2 資質の向上やキャリアアップに向けた支援
⑤ 働きながら介護福祉士の資格を目指す研修、喀痰吸引の研修、認知症ケアの研修、サービス提供責任者の研修、マネジメントの研修などの受講支援
⑥ 研修の受講やキャリア段位制度と人事考課との連動
⑦ エルダー・メンター制度などの導入
⑧ 上位者との面談など、キャリアアップに関する定期的な相談機会の確保
区分3 両立支援・多様な働き方の推進
⑨ 子育てや家族の介護などと仕事の両立を目指す休業制度の充実、事業所内託児施設の整備
⑩ 職員の事情に応じた勤務シフトや短時間正規職員制度の導入、職員の希望に即した正規職員への転換制度などの整備
⑪ 有給休暇が取得しやすい環境の整備
⑫ 業務や福利厚生、メンタルヘルスに関する窓口の設置など相談体制の充実
区分4 腰痛を含む心身の健康管理
⑬ 身体の負担軽減に向けた介護技術修得の支援、介護ロボットやリフトといった介護機器の導入、研修などによる腰痛対策の実施
⑭ 短時間労働者らも受診できる健康診断・ストレスチェック、従業員の休憩室の設置など健康管理対策の実施
⑮ 雇用管理改善のための管理者に対する研修などの実施
⑯ 事故・トラブルの対応マニュアルの作成など体制整備
区分5 生産性向上の取り組み
⑰ 国の「生産性向上ガイドライン」に基づき、業務改善の体制構築(委員会やプロジェクトチームの立ち上げ、外部の研修会の活用など)を行っている
⑱ 現場の課題の見える化(課題の抽出、課題の構造化、業務時間調査の実施など)を行っている
⑲ 業務管理の手法の5S活動(整理・整頓・清掃・清潔・躾の頭文字)などを実践している
⑳ 業務手順書の作成、記録・報告様式の工夫などによる情報共有や作業負担の軽減を行っている
㉑ 業務を効率化する介護ソフト、タブレット、スマートフォンなどの導入
㉒ 見守り機器やインカム、チャットツールといった介護ロボット、ICT機器などの導入
㉓ 業務内容の明確化と役割分担を行い、いわゆる介護助手の活用なども含め、介護職員がケアに集中できる環境を整備している
㉔ 各種委員会の共同設置、各種指針・計画の共同策定、物品の共同購入といった事務処理部門の集約、共同で行うICTインフラの整備、人事管理・福利厚生システムの共通化など、協働化を通じた職場環境の改善
※ 1法人で1事業所・施設のみを運営するような小規模な事業者は、㉔を実施していれば生産性向上の取り組みの要件を満たせるという特例有り
区分6 やりがい・働きがいの醸成
㉕ ミーティングなど職場内コミュニケーションの円滑化により、個々の介護職員の気づきを踏まえた勤務環境、ケア内容の改善
㉕ ミーティングなど職場内コミュニケーションの円滑化により、個々の介護職員の気づきを踏まえた勤務環境、ケア内容の改善
㉗ 利用者本位のケア方針など、介護保険や法人の理念などを定期的に学ぶ機会の提供
㉘ ケアの好事例や利用者・家族の謝意などの情報を共有する機会の提供
〇処遇改善加算ⅢとⅣについて
・区分ごとにそれぞれ1つ以上
・生産性向上の取り組みは2つ以上行うルール
〇処遇改善加算ⅠとⅡを取得する為に
・区分ごとにそれぞれ2つ以上
・生産性向上の取り組みは3つ以上
・生産性向上の取り組みの⑰、⑱はどちらかが必須
※厚労省HP
介護職員の処遇改善 制度概要/加算申請方法・申請様式