更新日:2026/4/21
【緊急コラム】2026年4月20日 三陸沖M7.7地震——医療・福祉の現場が今すぐ確認すべきこと 地震の概要と被害状況

2026年4月20日 三陸沖M7.7地震
皆様、先日の地震について各地で影響が出ていますが、皆様のお住いの地域は大丈夫でしょうか?
東日本大震災の記憶が蘇った方も多いかと思います。
専門家によると、まだ予断は許さない状況との事ですので、引き続き気を付けて下さい。
2026年4月20日16時53分ごろ、三陸沖(宮古の東100km付近)を震源とするマグニチュード7.7の大地震が発生し、青森県で最大震度5強を記録しました。
震源の深さはわずか約20kmと浅く、揺れと津波の両面で沿岸地域に深刻な影響を及ぼしました。
(Yahoo! Weather & Disaster)
地震発生直後、岩手県・北海道太平洋沿岸中部・青森県太平洋沿岸に津波警報が発表されました。政府は官邸危機管理センターに官邸連絡室を直ちに設置し、被害状況の把握と救命・救助等の災害応急対策に当たりました。
(Japanese Prime Minister’s Office)
その後も余震が相次ぎ、M4.4からM5.4の余震が三陸沖を中心に繰り返し発生 しました。
(Yahoo! Weather & Disaster)
津波警報・津波注意報はすべて、20日23時45分に解除されました。震源地は三陸沖(宮古の東100km付近)で、地震の規模はマグニチュード7.7と推定されています。
(Weather News)
津波警報は解除されたものの、これらの沿岸では津波に伴う若干の海面変動が今後1日程度継続する可能性が高いとされており、海に入っての作業や釣りなどには引き続き十分な注意が必要です。
(Weather News)
医療・福祉現場への深刻な懸念
今回の地震において、医療・福祉従事者が特に気になるのは、沿岸部に立地する医療機関・介護施設・障害者支援施設の現状ではないでしょうか。
三陸沿岸は、東日本大震災の教訓を受けて多くの施設が高台移転や避難計画の整備を進めてきた地域です。しかしながら、入院患者や施設入居者は自力避難が困難なケースが多く、震度5強の揺れと津波警報という複合的な緊急事態において、現場スタッフは極めて過酷な判断を迫られたことが容易に想像されます。
とりわけ懸念されるのは以下の点です。
医療機器・ライフラインへの影響 震度5強という強い揺れは、人工呼吸器や透析機器などの精密医療機器に予期せぬ影響を与える可能性があります。停電が発生した場合、非常用電源への切り替えや機器の再起動が適切に行われたかどうか、確認が必要です。
在宅医療・訪問介護サービスの中断リスク 訪問看護・訪問介護・往診など、在宅で医療・福祉サービスを受けている方々は、スタッフが駆けつけられない時間帯に一人で緊急事態に直面した可能性があります。利用者の安否確認と、サービス再開のめどを早急に立てることが求められます。
要配慮者の避難困難 寝たきりや認知症を抱える高齢者、重症心身障害のある方などは、津波警報発令時の迅速な避難が特に難しい状況にあります。今回の地震で各施設の避難計画がどこまで実効的に機能したか、被害状況の全容が明らかになるにつれ、検証が必要になるでしょう。
今の進捗状況——まだ「安心」とは言えない
津波警報の解除により、一見すると事態は収束しつつあるように見えます。しかし、医療・福祉の経営者・管理者の立場で考えると、本当の意味での対応はこれからが本番です。
気象庁は「揺れの強かった地域では落石や崖崩れなどの危険性が高まっているため、今後の地震活動や降雨の状況に十分注意するよう」呼びかけています。
(Japan Meteorological Agency)
さらに重要なのが、後発地震のリスクです。気象庁は「北海道・三陸沖後発地震注意情報」の仕組みを設けており、千島海溝・日本海溝沿いでM7.0以上の地震が発生した場合、その影響を受けて新たな大規模地震が発生する可能性が相対的に高まると考えられています。
今回はまさにその想定震源域に近い地震であり、情報が発表された場合は、地震発生から1週間程度、社会経済活動を継続しながらも、揺れを感じたり津波警報等が発表されたりしたら、すぐに避難できる態勢を準備するよう求められています。
(Japan Meteorological Agency)
施設運営においても、「津波警報が解除された=通常業務に戻ってよい」という短絡的な判断は危険です。少なくとも1週間程度は引き続き警戒態勢を維持することが賢明です。
医療・福祉の現場で今すぐ気をつけること
被災地・周辺地域の医療・福祉関係者に向けて、具体的に確認・対応していただきたい事項をまとめます。
①利用者・患者の安否確認を最優先に
在宅サービス利用者を中心に、電話・訪問による安否確認を徹底してください。特に一人暮らしの高齢者や、緊急連絡先が限られている方への早急なアクセスが求められます。
②設備・機器の点検を即時実施
医療機器・福祉機器の動作確認はもちろん、建物の構造的な異常(亀裂・傾き・ドアの開閉不良など)についても専門家による点検を依頼しましょう。特に旧耐震基準の建物は要注意です。
③スタッフのメンタルヘルスにも目を向ける
緊急対応にあたったスタッフは、極度の緊張と疲労にさらされています。「自分たちは大丈夫」と思いがちですが、二次災害や燃え尽き症候群を防ぐためにも、管理者は積極的に声をかけ、負担の分散を図ることが大切です。
④BCPの実効性を今一度見直す
今回の地震は、各施設のBCP(事業継続計画)が実際の緊急事態にどこまで対応できるかを問いかけています。発動できた対応策、できなかった対応策を記録し、計画のアップデートにつなげてください。
⑤余震・後発地震への備えを継続する
繰り返しになりますが、余震はしばらく続きます。夜間・早朝など人手が少ない時間帯の対応体制を改めて確認し、スタッフへの周知徹底を行ってください。
最後に——「想定外」を「想定内」に変えていくために
東日本大震災から15年。三陸の地はまた揺れました。
その度に私たちは「備えの大切さ」を再認識しますが、日常業務に追われる医療・福祉の現場では、防災対策が後回しになりがちなのも現実です。
今回の地震を機に、利用者・患者の命を守る立場にある医療・福祉の経営者・管理者の皆様には、改めて施設の防災体制を総点検していただきたいと思います。「まさか」に備えることが、明日の「大丈夫」をつくります。
被災された方々の一日も早いご回復と、現場で懸命に対応されているすべての医療・福祉従事者の皆様の安全を、心よりお祈り申し上げます。
本コラムは2026年4月21日時点の情報をもとに執筆しています。
被害状況は現在も確認中であり、最新情報は気象庁・各都道府県の公式発表をご確認ください。



