更新日:2022/11/2
介護施設、介護職員必見!? 要介護1と2の保険外し!?【前編】
皆さんは、要介護1と2について保険が外されると言う話を耳にされた事はありますか?
今回は介護業界に大きな影響を与える可能性があるこの話題にフォーカスしてみようと思います。
【概要】
概要をまとめると、読んで字の如くではありますが
『要介護1と2の高齢者に対する訪問介護、通所介護(デイサービス)を市町村が運営する総合事業へ移管すると言う構想』の事を指します。
着地としては2024年度の改正で実行するべきか政府は検討を進めています。
【現状】
現状は、要介護1、2の方々に対する介護サービスは、利用者がサービスにかかった費用の1割~3割のお支払いをし、残りは国と都道府県、市区町村で負担をしています。
改定となった場合…
国の負担をなくし、市区町村の「総合事業」へ移管されます。
これにより市区町村は人員配置や報酬等を独自に決定していく事となります。
対象の要介護1、2とは
そもそも、今回の話の対象となる要介護1と2の方々の状態について触れていきたいと思います。
まず、整理すると要介護認定には「自立」「要支援」「要介護」と3段階に分かれています。
○「自 立」… 日常生活を送る上で介護をうけなくても良い状態
○「要支援」… 日常生活の基本動作は自立出来ているが、何らかの支援が必要な状態
○「要介護」… 日常生活の基本動作が自立して行う事が出来ず、介助が必要な状態
具体例としては
○ 要介護1
立ち上がりや歩行が不安定で、入浴時の着替えや排せつ時のズボンの上げ下ろしに手助けが必要な状態
○ 要介護2
立ち上がりや歩行を自力で行うことが困難で、入浴や排せつの一部または全てに介助が必要な状態
このような状態の方々の使用している保険についての見直しが議論されていると言う事になります。
議論されている理由
このような話が進んでいるのは、御察しの方も多かろうと思いますが、介護費が年々伸び続け、2040年度には25兆円(2021年度は約11兆円)となる事が予想されています。
参考)要支援・要介護の認定者数
2000年4月時点 218万人
2017年4月時点 633万人
2022年4月時点(最新) 681万人
ご覧いただいた通り、要介護・要支援の認定者数が右肩上がりの為、介護費も年々右肩上がりとなり続けている状況です。
その為、介護保険で賄い続ける事が財政的に難しくなっていく事が予想され、検討が進められていると言うのが実態のようです。