更新日:2024/6/1
令和6年度調剤報酬改定で薬剤師が取り組むべきこと
薬剤師の皆さんこんにちは。
いよいよ本日から新しい調剤報酬がスタートしました。
令和6年の調剤報酬改定は、薬局および薬剤師にとって重要な変革の時期となります。
以下に、今回の改定において特に注目すべきポイントと、それに対する具体的な対応策をまとめました。
貴方の薬局での準備ができているか念のため確認してみてください。
因みに容器代も返金しなくて大丈夫になりました!
投薬用の容器に関する取扱いの見直し
投薬時における薬剤の容器等については、衛生上の理由等から薬局において再利用されていない現状を踏まえ、患者が医療機関又は薬局に当該容器を返還した場合の実費の返還の取扱いを廃止する。
*出典:厚生労働省 令和6年度診療報酬改定 Ⅳ-8 医師・病院薬剤師と薬局薬剤師の協働の取組による医薬品の適正使用等の推進-③
1. 地域支援体制加算
地域支援体制加算の算定に向けた準備
地域支援体制加算の算定には、一定の条件を満たす必要があります。これらの条件をクリアするための準備を進めます。
ToDoリスト:
- 条件確認: 地域支援体制加算の算定条件を確認し、自薬局がその条件を満たしているかを評価します。
①かかりつけ薬剤師指導料(必須)②個人在宅対応(必須)③サービス担当者会議への参加(推奨)地域支援体制加算の新規算定、継続算定のために上記3項目に特に取り組むとよいでしょう。
- 改善点の洗い出し: 必要な条件を満たすために改善が必要な点を洗い出し、具体的な改善計画を立てます。
- 進捗管理: 改善計画の進捗を定期的に管理し、必要に応じて計画を修正しながら、確実に条件をクリアできるよう努めます。
対応内容: 緊急避妊薬の取り扱い
ToDo:
- 緊急避妊薬の対応について、全スタッフが十分に理解しているか確認する。
- 必要に応じて、スタッフ向けの教育プログラムや研修を実施する。
2. 夜間・休日対応
対応内容: 夜間・休日対応薬局リストの作成および更新
ToDo:
- 夜間・休日対応薬局リストが最新の情報で掲載されているか確認する。
- リストに掲載されていない場合、速やかに追加・更新を行う。
3. 調剤後薬剤管理指導料(地域支援体制加算算定店舗対象)
対応内容: 糖尿病薬および心不全薬の管理拡大
ToDo:
- フォローアップ方法の理解: 糖尿病薬および心不全薬のフォローアップ方法について、全スタッフが十分に理解しているか確認します。具体的なフォローアップの手順や注意点について、定期的な研修を実施します。
- 個別対応計画: 患者一人ひとりに対する個別対応計画を策定し、継続的なフォローアップを実施します。特に、生活習慣の指導や服薬アドバイスを丁寧に行います。
- 連携強化: 地域の医療機関や他の薬局との連携を強化し、情報共有を密にすることで、患者に対する一貫したサポートを提供します。
4. 在宅医療対応
対応内容: 在宅医療の推進
ToDo:
- 在宅薬学総合体制加算2のための準備
高度管理医療機器販売業の許可及びがん末期などターミナルケア患者に対する体制
①医療用麻薬の備蓄・取扱(注射剤1品目以上を含む6品目以上)
②無菌室、クリーンベンチ又は安全キャビネットの整備
- サービス担当者会議への参加を計画し、在宅医療における薬剤師の役割を強化する。
- 在宅医療対応のための研修やシステムの導入を検討する。
5. その他の重要項目
対応内容: 各店舗の業務効率化と質の向上
ToDo:
- 業務効率化のためのシステム導入や既存システムの見直しを行う。
- 定期的なミーティングを実施し、スタッフ間での情報共有を図る。
- 患者満足度向上のための取り組みを強化する。
令和6年調剤報酬改定に伴う変更点を理解し、適切に対応することで、薬局のサービス向上と地域医療への貢献が期待されます。全スタッフが一丸となって取り組むことが重要です。
さらに詳しい情報や最新のアップデートについては、こちらをご覧ください。
*出典:厚生労働省HP 令和6年度診療報酬改定説明資料等について
www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000196352_00012.html