更新日:2024/1/19
高齢者福祉・介護事業の倒産、廃業・解散調査結
介護事業者の休廃業・解散が過去最多😭
【休廃業・解散】
昨年1年間の介護業者の休廃業・解散が過去最多となったことが、1月17日に公表されました。(東京商工リサーチレポート)
【件数と理由】
昨年比で15件多くなっており、510件となっています。
原因としては「人財不足の悪化」や「競争の激化」等が背景に有り、500件を初めて超えたとの事。
経営者の高齢化と継承する相手がいないと言う事も大きな要因となっているようです。
【倒産】
2023年の倒産件数は122件となっております。
倒産件数は2022年の143件から比較して減少はしていますが、2022年の倒産件数は「ステップぱーとなー」のグループの31社が連結倒産となった事も大きく影響しているようです。
2023年の件数は2010年からのデータで過去2番目の高水準となってしまっています。
【業種】
業種別では、「訪問介護事業」が67件(前年比34.0%増)
ヘルパー不足や高齢化、燃料費の高騰などが影響したようです。
次いで、デイサービスなど「通所・短期入所介護事業」となっています。
【理由】
休廃業・解散と同様に「人財の不足」と「介護士の高齢化」が上がっており、物価高騰等も拍車をかけているとみられています。
~総論~
介護職員の人で不足、高齢化が深刻になっており、職員の賃上げ等、処遇改善に期待もされていますが、日本人が年60万人近く減少し、出生率も下がっている事から、他業界との人財獲得競争が激化していくのではないかと言われています。
~今後について~
介護業界全体が大きく変革していき、競争はよりシビアになっていくようです。
賃上げ、物価高騰、大手の参入や事業展開が進んでいき、AIやテクノロジーの導入も社会的には進んでいく為、導入コスト、更に人財の不足が加速することも見えている為、早急な対策・対応が求められているのではないでしょうか。
人財不足解消の手段の一つとして、昨今、技能実習生(制度変更予定)、特定技能の導入が進んでいます。
導入後のアンケート結果も上々で、引き続き迎え入れていくと言う企業がほとんどとなっていました。
介護事業者で導入前の心配として、ご利用者様が外国の方に耐性がないのでないかと言う心配もあるようですが、いい意味で想定を裏切り、笑顔で接してくれる外国人に好感を頂くご利用者様が多いようです。
ポイントとしては、サポートしてくれる監理団体、登録支援機関の選定をしっかり行い運用していく事が大切なようです。
また、自社採用強化ももちろん行っていかなくてはなりません。
「求職者に自社情報をいかに届けるか」と言うのもより重要となり、内製化も進めていかなくてはならない時期かもしれません。